BROWN

高級酒の色をもつ
ダイヤモンド

ブラウンダイヤモンドの魅力

野ウサギの目の色のダイヤモンド

ブラウンカラーのダイヤモンドの原石

ダイヤモンドは、無色透明なイメージがあるかもしれませんが、実は様々な色が存在します。例えば、ブラウンダイヤモンド。「戦士に寄り添う、野ウサギの目の色をしたダイヤ」と呼ばれたこともあるダイヤモンドで、唯一無二の個性が光るエレガントな煌めきが特徴です。

近年、その価値が見直され世界から注目を集めるブラウンダイヤモンド。
唯一無二の個性が光るエレガントな煌めきをのぞいてみませんか?

ブラウンダイヤモンドは地球の結晶

ダイヤモンドは約46億年前の地球の結晶。
地球内部でダイヤモンドがつくられる時、圧力によって炭素の結晶構造が変形しカラーダイヤモンドが誕生します。

控えめながら力強い褐色の色彩を持つブラウンダイヤモンドは、 地球の熱と営みが作り上げた、ナチュラルな大地の色なのです。

ブラウンダイヤモンドは人類の立役者

ブラウンダイヤの歴史はとても深く、2世紀に遡ります。
当時のローマ人たちは、リングにブラウンのダイヤモンドを使っていたのだとか。

また6世紀のインドでは、身分の階級ごとに身に付けることができるダイヤモンドの色が決まっていました。
「野ウサギの目の色とされる茶色のダイヤ」と言われるブラウンダイヤモンドが許されたのは、クシャトリアと呼ばれる戦士達。
カースト制度のトップであるバラモン(聖職者)の次の階級です。

王のもと国や民を守ため命をかけて働く戦士達に愛され、時には心の拠り所でもあったブラウンダイヤモンド。
大地の色をその身に纏い戦地をかける男達の姿は、宝飾品としての役割を超えたダイヤモンドパワーの黎明期を感じさせます。

また、近代に入るとブラウンダイヤモンドは、産業用ダイヤモンドとして文明の発展を支えてきました。戦士の証であり、文明という新しい経済の立役者となったブラウンダイヤモンドは、まさに男ダイヤモンドに相応しい石なのです。

パワーストーンとしてのブラウンダイヤモンド

パワーストーンとしても、ブラウンダイヤモンドは精神力を高める効果があるとされ ています。

その輝きはすべてを受け止めるような強さを感じ、身につけるこ とによって持ち主自身の基盤を固めるようサポートしてくれるのです。

常に身に纏うことで、物事に動じず強靭な精神力を保つ事ができ、日々仕事や様々な出来事と戦う私たちにエネルギーをくれるアイテムとなるでしょう。

お酒の色に喩えられるダイヤモンド

ブラウンダイヤモンドのエレガントで温かみのある色相は、「シャンパン」や「コニャック」などにも喩えられます。

色彩のバリエーションが豊富で、濃淡のグラデーション、また他のカラーダイヤモンドやサファイヤ、ターコイズなど、様々な石と合わせるのも楽しみのひとつ。

時にはスーツにあわせてドレッシーに、オフタイムにはカジュアルに。どんなシーンでも、あなたの輝きをサポートしてくれる。

ブラウンダイヤモンドの品質

ブラウンの色合い

ブラウンダイヤモンドの色調は、明るいものから暗いものまで多岐にわたります。

色調はライト、ミディアム、ダークトーンと色合いは変わり、ゴールド調から赤みを帯びたブラウンダイヤモンドは特に人気です。グリーンやイエロー、オレンジ、 レッドなど、様々な色が複雑に絡み合う。深みを探求する男ダイヤモンドの世界観を凝縮したかのような色合いです。

なぜ茶色のダイヤモンドに見えるのか

ブラウンダイヤモンドは、なぜ茶色に見えるのかでしょう?
その理由は、ダイヤモンドの内部構造の変化によって、特定のスペクトルの光が吸収されるから。
地球内部でダイヤモンドがつくられる時、圧力でカラーセンター(4個の窒素原子と1個の炭素原子の欠陥)と結晶構造の歪みが起こり、光の吸収の仕方が変化することがあります。このとき、ブラウン以外の光が吸収されることで、肉眼ではブラウン系統に見えるのです。

ブラウンダイヤモンドといえば、やはりアーガイル鉱山から比較的豊富に産出されています。また、ブラウンダイヤモンドは、カラーダイヤモンドの中では最も一般的に見られるもの。

業界では、 「コニャック」「シャンパン」という名がつくられ、市場では買い求めやすい人気なカラーダイヤモンドとして知られています。

ブラウンダイヤモンドの3つの特徴

工業用ダイヤモンドとしても長く活用されてきたブラウンダイヤモンド。
どんな特徴をもっているのでしょうか?

へき開性

へき開性とは、特定の方向に対して割れやすい性質です。

ダイヤモンドは硬いので、傷ついたり、割れたりしないイメージですが、ダイヤモンドが優れているのは、摩擦に対する硬さ。

バームクーヘンや食パンがある一定の方向に裂けやすいように、ダイヤモンドも「へき開性」によって、少しの衝撃によって簡単に割れてしまうことがあります。
反対にこの「へき開性」があることによって、硬いダイヤモンドを加工することができるのです。

親油性

親油性とは、油になじみやすい性質のこと。
ダイヤモンドは、結晶構造から親油性が非常に高いとされています。一方で、水には馴染まず水をはじくという性質も。

宝飾品として使用されるダイヤモンドは、手の油などが付着することで輝きを失ってしまいます。
親油性が高く水をはじくために、水洗いでは油を落とすことが出来ませんが、中性洗剤や洗顔料で洗うことで、本来の美しい輝きを取り戻すことができます。

熱伝導性

熱伝導性とは、高い温度から低い温度の物質へと熱が伝わる現象のひとつです。

ダイヤモンドは熱伝導性に優れている鉱石。そのため、ダイヤモンドを用いたカッターを手に持ち、氷をカットすると、手の温度が氷に伝わり、瞬く間に氷を切断できます。
また、宝石職人はダイヤモンドの熱伝導性を利用し、ダイヤモンドとイミテーションを区別することもあるのです。

ナチュラルとトリートメントとの違い

カラーダイヤモンドには、色の起源によって「ナチュラル(ファンシー) ダイヤモンド Natural (Fancy) 」と「トリートメントダイヤモンド Treatment 」の2種類に分類されます。

ナチュラル(ファンシー)ダイヤモンド」とは、ダイヤモンドのカラー生成が天然の物。一方、ダイヤモンドそのものは本物ですが、色のみ人工的につけたダイヤモンドを「トリートメントダイ ヤモンド」として区別しています。

人工的に色をつける方法は、(1)放射線を照射する、(2)分子構造を変えて色を生じさせる、(3)高温高圧(HPHT)プロセスなどの方法があるといわれています。

ブラウンダイヤモンドの歴史

歴史の概要

ブラウンダイヤモンドは、ファンシーカラーダイヤモンドの中で最も一般的で、早くからジュエリーに使われています。

2世紀のローマ人は、リングにブラウンダイヤモンドを使っていました。 ブラウンダイヤモンドと言えば、近年では世界が注目する宝石ですが、人気がでるまでには様々なドラマがありました。

アーガイル鉱山で豊富に産出され始めた1980年代までは、ブラウンダイヤモンドは工業用にしか適さないと考えられていました。

しかし、現地のオーストラリア人は、ブラウンダイヤモンドを研磨しジュエリーの加工に成功します。
そして「コニャック」「シャンパン」といった名前をつけて販売を開始しました。

その後のマーケティングが功を奏し、ブラウンダイヤモンドは現在、中間価格帯ののジュエリーに多く見られるようになります。

アーガイル鉱山は、目標だったファンシーカラーダイヤモンドを世界に認知させることに成功したので、1990年代後半でマーケティング活動を中断。 今では、ブラウンダイヤモンドよりも希少性のあるピンクダイヤモンドの主要産地として有名になりました。

ダイヤの色の評価とその歴史

ダイヤモンドを色ごとに評価する歴史は意外に古く、6世紀のインドにはすでに見られていました。

当時からインドにはヒンドゥー教のもと、カーストと呼ばれる身分制度が存在していましたが、当時はその階級ごとに身に付けることのできるダイヤモンドの色が決まっていたそうです。

一番上の階級である「司祭」や統治者である「バラモン」は、白やクリアなダイヤモンドを持つことが許されました。クリアなダイヤモンドは巻貝の純白、ハスの花の純白、水晶の純白に例えられていたとか。

その次、「クシャトリア」と呼ばれる戦士や、地主といった階級に許されたのがブランダイヤモンド。ここに紹介している「野ウサギの目の色をした茶色のダイヤモンド」です。

3番目の「ヴァイシャ」は商人や一般市民。彼らは陰影のある黄色のダイヤモンドのみを所有することができました。

最後は最下層の「シュードラ」と呼ばれる人達。彼らが認められていたのは、「光沢のある剣」という意味を持つ、グレーもしくは黒いダイヤのみだったと言われています。

名称を工夫して大ヒット

産出量が多いブラウンダイヤモンドは、かつては「クズダイヤ」などと言われ、多くは工業用ダイヤとして利用されていました。

このブラウンダイヤモンドの美しさにいち早く目を付けたのが『LE VIAN』というジュエラーです。『LE VIAN』は、ブラウンダイヤモンドをチョコレートダイヤと名づけ商標を登録し、数々の美しいジュエリーを発表しています。

ブラウンダイヤの価値は近年見直されつつある

ブラウンダイヤモンドは近年、非常に評価が高まりつつあります。
特に、シャンパンダイヤモンドやコニャックダイヤモンドが、その落ち着きのある色味から、コレクターから高く支持されているのです。
また、国内外のハイブランドによっ て、ブラウンダイヤモンドを使ったジュエリーが年々発表されています。

ブラウンダイヤモンドも他のカラーダイヤモンド同様、GIA鑑別書によって厳密にグレーディングされます。カラーの有無、クオリティ、 カラット、カットを見る基本的な4C情報に加え、カラーダイヤモンドの場合はカラーごとのグレーディングや、カラーか天然であるか人工着色であるかが評価されます。

ちなみに、ブラウンダイヤのカラーグレードは、フェイトブラウン、ベリー・ライト・ブラウン、ライト・ブラウンの3段階に加え、ファンシーカラーブラウンが存在します。シャンパンダイヤモンドはフェイントからライトカラー、コニャックダイヤモンドはのグレードは、ファンシーブラウンにあたります。

ハイブランドの中には、ブラウンダイヤモンドを使ったジュエリー 毎年発表しています。中にはブラウンダイヤモンドをメインにした高級ブランドも。 特にアメリカのセレブ女性を中心に人気を集めた「チョコレート・ダイヤモンド」も、ブラウンダイヤモンドを使ったジュエリーです。

国内にもブラウンダイヤ専門のジュエリーブランドが誕生しており、 ダイヤモンド企業によるブラウンダイヤの注目度の高さがうかがえます。ダイヤモンドのグレードにもよりますが、ブラウンダイヤは比較的産出量が多く価格も手頃なので、ぜひ一度手にとってみてはいかがでしょうか?


世界のセレブに愛されるブラウンダイヤモンド

スター・オブ・ザ・サウス

世界のセレブに愛用されるブラウンダイヤモンド 【スター・オブ・ザ・サウス】 は、世界で最も有名なダイヤモンドの一です。
名前は、1853年にブラジルでとれた「南の星」(Star of the South)という意味。見つかった場所はその後、ダイヤの町Diamantina (ミナス・ジェライス州)と名付けられています。

スター・オブ・ザ・サウスは原石の時点で261.88 カラットもあり、カッティングを経て128.48カラットになったブラジル最大のダイヤモンドでした。ちなみに、このダイヤを見つけたのは公式には女奴隷のローザ。その後、彼女は奴隷を解放され、生涯年金が約束されました。

「 スター・オブ・ザ・サウス」は1862年大ロンドン博、1867年のパリ万博に出展され世界的に有名になった宝石です。買い手が捜され、当初、1.1万ポンドで交渉されたが成立せず、結局インドのマハラジャGaekwadが8万ポンド(40万ドル)で購入しました。

ゴールデンジュビリ

ファセットカットを施されたダイヤモンドの中では、現時点で世界最大の545.67カラット (109.13g)を誇る「ゴールデンジュビリ」。

1908年以来、「アフリカの偉大なる星」(the Great Star of Africa)と呼ばれていた 「Cullinan I」がずっと世界最大の栄誉に浴していましたが、1985年、南アフリカのプレミア鉱山に おいて755.5カラットのブラウンダイヤモンドが発見され、その地位を失います。このとき発見されたダイヤモンドこそが「ゴールデンジュビリ」なのです。

ゴールデン・ジュビリー・ダイヤモンド (golden jubilee diamond)は、現在発見されている研磨済みの ダイヤモンドの中で最大の545.67カラットのファンシー・イエロー・ブラウン ダイヤモンドです。発掘された場所は、南アフリカハウテン州、2003年に名称変更されたカリナン鉱山。カリナン鉱山は発掘から研磨など全て自社で行う世界でも有数のダイヤモンド生産会社「デビアス」の持つ鉱山 で、発見当時は「プレミア鉱山」と呼ばれていました。

名前が付けられた有名なダイヤモンドは、いくつもの時代を越えて人の手を渡っていることが多いの ですが、ゴールデン・ジュビリー・ダイヤモンド (golden jubilee diamond)は、発見されたのが、1985 年と比較的新しいダイヤモンドになります。発見当初は「名も無い褐色の石」として今の545.67カ ラットではなく755.50カラットもありましたが、その色合いから評価は低く、扱いがよいものではあ りませんでした。

そこで、行き先のなかった「名も無い褐色の石」は、当時「センティナリー・ダイヤモンド」のカッ トを依頼していた研磨師「ギャビ・トルコフスキー」に、センティナリー・ダイヤモンドのカットの試験用にという事で託されます。つまり、練習用として失敗しても良いとされていたわけです。

1988年、研磨が完成しますがその美しさに誰もが驚きました。「ファイアー ローズ クッションカット」された名も無い褐色の石は、世界最大の研磨済みダイヤモンドとして生まれ変わったのです。

そして1997年、タイのラーマ9世が国王に就き50周年を迎えた記念に献上され、「ゴールデン・ジュビ リー・ダイヤモンド (golden jubilee diamond)」と名付けられました。これは英語で50周年という意味。スイスやアメリカに貸し出され展示されましたが、現在はタイ王国で厳重 に保管されています。

レソトブラウン

【レソトブラウン】Lesotho Brown ・252.40ct 1967年、レソト王国(アフリカ南部に位置する立憲君主制国家)にて発掘されたブラウンダイヤモ ンドです。  原石は601カラット(120g)ほどありましたが、後に18個の小さなダイヤモンドに加工されます。 その中で最大のものは「Lesotho I」と呼ばれる71.73カラットのもので、エメラルドカットを施さ れました。  また「Lesotho III」は40.42カラットのマルキーズシェイプで、かつてはジャッキーケネディ(ギ リシアの造船王・アリストートル・オナシスの妻)が所有していたことで有名です。

グレートクレサンサマンダイヤモンド

変形ペアシェイプ・ブリリアントカットのダイヤモンドで、色はファンシーオレンジブラウン、クラリティはGIAにより「I1」を得ています。

南アフリカで発見されたときは198.28カラットありましたが、宝石商ジュリアス・コーエン氏が買い取り、ニューヨークの「S&M Kaufman」に依頼して現在の形にカッティングを施しました。

数々のダイヤモンド展示会に登場し、いくつかの賞も獲得しましたが、その後2003年ごろ、ロンドンのジュエリーブランド「Garrards」が買い取ったたという噂があります。ちなみに 「Chrysanthemum」とはキク科植物全般を指します。

パンプキン

発見時ブラウン、その後オレンジパンプキン・ダイヤモンドは、1997年に中央アフリカ共和国で発見されました。11カラットもあった原石は、地元の農民によって見つけられたといわれています。

この事から発見場所は沖積鉱床だったのでは?とされる説も。原石は見るからにブラウンダイヤたる茶色っぽい色合いをしており、決して人目を引くようなな色ではありませんでした。

後に中央アフリカ共和国から南アフリカに輸出され、売りに出されました。 後日ニューヨークのダイヤモンド・ディーラー、ウィリアム ゴールドバーグ社(William Goldberg)のビル・ゴールドバーグがこのダイヤモンドに目をつけ、購入します。 そしてゴールドバーグ社がカットと研磨を施した結果、素晴らしいオレンジ色の輝きを放つパンプキ ン・ダイヤモンドが誕生することになったのです。

1997年、ハロウィンの前日(10月30日)。ニューヨークのサザビーズで行われたオークションに、 オレンジ・ダイヤモンドが競売にかけられました。カット・研磨をして見事な宝石に仕上げた、ゴー ルドバーグ社が出品したものです。

競売の結果、ニューヨークの高級宝飾商ハリー・ウィンストン社のロナルド・ウィンストン氏が130 万ドル(約1億3千万円)で落札しました。ウィンストン氏は最初、このダイヤモンドを果物の名にちなんだ「タンジェリン」と名付ける事を望みました。しかし、購入したのがハロウィンの前日という事や、秋の祝祭にちなんだ「パンプキン」が良いのではとスタッフたちの強い勧めもあり、命名 を決定したそうです。