• 2021.08.16

薔薇の名を持つ男 彼が本当に愛したもの

キャンペーン

「婚約指輪は給料3ヶ月分」
そんなフレーズを聞いたことはないだろうか。

バレンタインにチョコレート、節分に海苔巻き。
いずれも企業が打ち出したキャンペーンであることは周知の事実。

そしてダイヤモンドのキャンペーンを行ったのはイギリスの“デビアス社”だ。
1888年にダイヤモンドの採掘と取引を目的に創設された企業である。
一時は世界のダイヤモンドの9割を支配下に置いた。
現代でも発掘から流通、販売まですべてに関わっている。
そのあたりの話は、また別の機会に触れたいと思う。

セシル・ローズ

今回、焦点を当てたいのは“セシル・ローズ”。

1853年にイギリスの牧師の家に生まれ、一国の大統領にまでなった政治家。
フリーメイソン、オックスフォード卒業、そしてデビアスの創始者。
“セシル・ローズ”を語るにはどれがふさわしいだろう。

人種差別主義者?

アフリカ大陸を跨ぐ風刺画を見たことはないだろうか?
彼は大英帝国の基で南アフリカの植民地化を目指したと言われている。

アパルトヘイトの原型ともなった“グレン・グレイ法”を制定。
永く、苦しい人種差別を助長したとして非難されてもいる。
彼自身、人種差別主義者でもあったと言われるが違う見方もある。

争いのない平和な世界

南アフリカの詩人が彼をこう謳っている。
“利己的な、あるいは卑しい野望からではなく、彼は帝国を夢見た
 世界の大陸に思いをはせて“

彼が真に望んだのは“争いのない平和な世界”。

方法の是非はあろうが彼にとっての最短ルートが“帝国主義”だったのかも知れない。
彼は言う「大帝国は普遍的平和をもたらす道具に過ぎない」と。

真意 はいかに

その真意はわからない。
しかし生涯独身で家族をもたなかった彼の最後の言葉はこうだ。
「なすべきことはあまりに多く、なしたることはあまりに少なく」

彼の夢見た“理想郷”は果たして叶ったのか。
道半ばだったのか。

“ダイヤモンド”の煌きは“未来”へ通じる道だったに違いない。
その輝きが失われることがないように、“セシル・ローズ”の夢もまた輝き続けている。

■参考
セシル・ローズと南アフリカ
誠文堂新光社 愛知大学名誉教授・鈴木正四著
産経新聞社
「帝国主義者」の隠れた理想 東大名誉教授・本村凌二
https://www.sankei.com/article/20130411-W3LMUWMLVFMJPOXGDQ2EBRTZ5I/3/


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