• 2021.07.22

宝石のエンハンスメントやトリートメントとは?具体的にどんな意味があって何をするのか?





宝石で使われるエンハンスメントの意味とは?

宝石は、原石の状態でキラキラと美しくきれいに輝いているわけではありません。原石に様々な処理を施すことによって、ジュエリーとして美しい輝きを持つ宝石へと変身します。この、天然石を美しくするために行う作業のことを、エンハンスメントと呼びます。

エンハンスメント2つの処理方法

エンハンスメント処理にはいろいろな方法があり、熱を加えて行う処理を始め、放射線を当てて行う処理、染色処理、オイルやワックスを使って行う処理などがあります。それぞれ意味や目的は異なります。

その中でも多くの天然石に用いられている処理方法と言えば、熱処理と含浸処理が挙げられます。

熱処理というのは、ルビーやサファイヤに対して行われることが多い処理方法です。この処理を行うことによって宝石の色味が美しい発色となります。ごくまれに、加熱処理されていない天然石が「非加熱サファイヤ」のようなうたい文句で販売されていることがあります。これは、加熱処理をしなくても十分に美しい色を発色できているからだ、と考えることができます。本来なら加熱処理が必要な天然石なのに処理が必要なかったという点において、その天然石には付加価値が与えられ、取引価格は高額になることが多いです。

もう一つの含浸処理は、天然石の表面や内部についている細かい傷を取り除き、それ以上大きくならないようにするための処理です。ただし、どんな含新物質を使うかによって、この含浸処理がエンハンスメントになることもあれば、トリートメントという別の処理方法となることもあります。

トリートメントについて!

宝石の原石に対して含浸処理をする際には、使う物質によって、その作業がエンハンスメントではなくトリートメントになることがあります。一般的には、宝石として高い価値が期待できる場合には、ワックスやオイルなどの含新物質を使ったエンハンスメントが行われます。しかし、リーズナブルな価格帯で流通している宝石の場合には、エンハンスメントではなくて、トリートメント処理が施されたものもあります。

トリートメント処理を受けた石だからと言って、それが宝石ではなくなってしまうということはありません。しかし、トリートメント処理を受けたことによって、石としての価値が低下してしまう可能性はあります。例えば、石に光を当てた時に内部に気泡や細かいヒビを確認できるような場合には、その石はエンハンスメントではなくて、トリートメント処理を受けた可能性が高いと考えられます。

ちなみに、トリートメント処理を受けた宝石は「エメラルドガラス」のように宝石名にガラスがついた名前で販売されることもありますが、「エメラルド」として販売されることもあります。





それぞれ違う!含浸処理で使用する含新物質について!

現在多く行われている含浸処理で、ワックスやオイルを使う場合にはエンハンスメントに分類され、樹脂や鉛ガラスを使った場合にはトリートメント分類されることが多いです。

ワックスは、天然石の表面のざらつきや細かい傷などを除去して、ツヤを出す時に行う処理方法です。ラブラドライトやラピスラズリ、翡翠などは、この処理をすることによって、美しいツヤが生まれます。ワックスを使うタイプは、表面に見えている傷をできるだけ目立たなくするという目的や、石のツヤを高めるという目的で行うことが多い処理方法です。

オイルは、石の内部に入っているヒビや傷を大きくしないための処理として行われる他、石の透明度を高めるために行うことが多い処理方法です。例えば、透明度が高いエメラルドは、傷がない石はないと言われているほど、傷は一般的です。傷をそのままにしてしまうと、石のカットや研磨の時に、この傷が拡大するリスクが高くなってしまいます。そうしたトラブルを未然に防ぐという目的で、含浸処理が行われます。

トリートメント処理に使われる樹脂は、傷の程度が大きな石に対して使われることが多い含新物質です。オイルよりも屈折率が優れているため、樹脂を使うことで内部の傷を目立たなくできます。石の価格や価値という点では低くなりますが、見た目重視の処理としては優秀な方法です。

トリートメントではまた、鉛ガラスが使われることもあります。ダイヤモンドやエメラルド、サファイヤやルビーのように、透明度が高い石に対して行われることが多いトリートメントで、見た目重視の含浸処理を行うことができます。しかし、この処理を行うことによって宝石の価値は大きく低下してしまうため、購入するなら妥当な価格かどうかを確認したほうが良いでしょう。

まとめ

宝石のエンハンスメントは、石の発色やツヤを良くし、細かい傷を目立たなくするために行う処理です。特に含浸処理においては、どんな物質を使って処理するかによって、石の価値が大きく下がる場合があることを理解しておきましょう。

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